実際に見たり聞いたり 、したりしたことを表す言葉に「経験」と「体験」という言葉がありますよね。
例えば、次のような文です。
・私はグアムでダイビングを体験しました。
・私は5年教師として勤務した経験があります。
日本人の我々は何気なく使い分けている「経験」と「体験」という言葉ですが、この2つの言葉にはどう言った違いがあるのでしょうか。
意外に考えて見ると「どういった違いがあるんだろう?」と思ってしまうこの2つについて、今回は見ていきましょう。
「経験」と「体験」の違い
経験と体験について辞書を引くと次のように意味が書かれています。
経験とは
実際に見たり、聞いたり、行ったりすること。また、それによって得られた知識や技能など。体験とは
自分が実際に身をもって経験すること。また、その経験。
上の説明を見て、違いがなんとなくわかりましたか?
正直、上の説明だけですと、うまく違いがわからないかもしれません。
そこで、「経験」が使われる言葉と「体験」が使われる言葉を分けて見てみましょう。
経験
・人生経験
・教師としての経験
・留学経験
・海外で生活した経験
体験
・職業体験
・陶芸体験
・ダイビングの体験
・和菓子作りの体験
・体験入学
・体験入部
・恐怖体験
さて、上記を比較してみてどうでしょうか。何となく違いがわかりましたか?
2つを比較してみると、「経験」のほうが時間の範囲が長く、「体験」は1回きり、時間の範囲が短いことがわかります。
そのため、「経験」には長い時間かけて見たり、聞いたりした知識や経験を指すのに対して、「体験」は行動そのもの自体を指す場合に使われる傾向があります。
これまでの経験を表す言葉に「経験値」という言葉がありますが「体験値」とは言わないですよね。
このことからも経験値は長い時間かけて得た知識や技能であることが想像できると思います。
まとめ
今回は実際に見たり聞いたり 、したりしたことを表す言葉「経験」と「体験」の違いについて紹介しました。
最後に以下に違いをまとめておきます。
- 経験:長い時間かけて得た知識や技能
- 体験:行為そのもの。1回きりや少数回見たり、聞いたりしたこと