「大正」・「昭和」・「平成」などはまとめて「元号」や「年号」と呼ばれます。
そして、今上天皇陛下(在位中の天皇陛下)が2019年4月30日で譲位されることから、30年の平成時代も終わりを迎え、新しい元号が発表される予定ですが、この名前はどうやって決められるのかご存知でしょうか?
今回は元号の決め方について紹介します。
目次
新元号(年号)はどうやって決まるの?
1.元号(年号)を決める機関は?
現在の元号の決め方は昭和54年(1979年)に制定された「元号法」というものに基づいて決められます。
具体的には以下のようなルールで決められます。
- 元号は、政令で定める。
- 元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める。
政令:内閣が制定する命令のこと。
つまり元号は内閣が決めることになっています。
2. 元号が決まるまでの具体的な流れ
元号は内閣が決めると言っても、具体的な決定方法は定められていません。
しかし常識的に内閣総理大臣が一人で決めるというのではなく、有識者を交えて決めることになります。
以前、昭和から平成に変わった時は昭和天皇が崩御(お亡くなりになること)され、内閣の有識者と共に新しい元号が決められました。
当時「平成」の元号が決まるまでの流れは次のようになります。
- 内閣総理大臣が漢文学や国文学関連の大学教授といった有識者数名に候補作成を委任
- 有識者から出てきた候補について内閣官房長官が、内閣法制局長官に意見を求める
- 閣議で協議する
- 内閣総理大臣は国民を代表して衆議院と参議院の議長、副議長に意見を求める
- 閣議で元号を定める政令を決定する
上の流れを見えると、「平成」が決まるまでに色々なプロセスがあることがわかります。
3. 元号(年号)を決める時の条件は?
過去の元号を見ればわかると思いますが、全て漢字2字で表されます。
その他にも細かいルールがあって、具体的には次のようになります。
- 国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つものであること。
- 漢字2字であること(3文字以上は不可。但し、749年から770年にかけては、漢字4文字の元号が使用されている)。
- 書きやすいこと。
- 読みやすいこと。
- これまでに元号又はおくり名として用いられたものでないこと(過去の元号の再使用は不可)。
- 俗用されているものでないこと(人名・地名・商品名・企業名等は不可)。
引用元:Wikipedia
近年の元号を見てみると「大正」、「昭和」、「平成」とどれも読みやすく、書きやすいですね。
新しい元号はどうなるの?
新しい元号はどうなるか関係者を覗き知る人はいませんが、SNS上では予想合戦が白熱しています。
「M」「T」「S」「H」から始まるものは可能性が低い
「明治:MEIJI」、「大正:TAISHO」、「昭和:SYOWA」、「平成:HEISEI」の「M」、「T」、「S」、「H」から始まる名前はまず無いだろうというのが市民の予想です。
実際に「平成」が決まる時にも、Sから始まるものは昭和のSと重なるため除外されたそうです。
「安」という漢字が人気
2018年は、台風や地震といった天災が多かったことも関係してか「安全」や「安心」の「安」を使った漢字が人気です。
新元号の発表はいつ?
新元号は2019年4月1日午前11時半に発表されます。
いったいどんな名前になるのか楽しみですね。