日本の言葉

【日本の言葉】「中止」と「キャンセル」って何が違うの?

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計画していたことをやめる言葉として「中止」という言葉がありますね。

また、日本では昔に比べて英語を日本語化して使う傾向にあり「キャンセルする」という言葉も使われるようになりました。

例えば、次のような例文です。

・雨が降ったので、今日の運動会は中止になった。

・雨が降ったので、今日の運動会はキャンセルになった。

しかし、この2つの言葉は全く同じなのでしょうか。

今回は「中止」と「キャンセル」の違いについて見ていきましょう。

「中止」と「キャンセル」の違い

では、例文を見ながら比較してみましょう。

(1) ホテルを予約していたけど、行けなくなってしまったので中止した。

(2) ホテルを予約していたけど、行けなくなってしまったのでキャンセルした。

さて、上の2つを比べてどうでしょうか。

(1)の「中止した」は何だか変な感じがしますよね。

では、次のような例文はどうでしょうか。

(3) 今晩、友達とご飯にいく予定だったけど、仕事が溜まっていて残業しなければならないので中止した。

(4) 今晩、友達とご飯にいく予定だったけど、仕事が溜まっていて残業しなければならないのでキャンセルした。

今度はどうでしょうか。

(1)は言えなくもなさそうですが、使うとしたら「キャンセル」の方が多い気がしませんか。

実は予約や約束などを取り消す時は「中止」ではなく、「キャンセル」を使う傾向にあります。

では、「中止」を使うのはどういった時でしょうか。

次の例文を見てみましょう。

(5) 今日の試合は大雨のため、中止です。

(6) 今日の試合は大雨のため、キャンセルです。

今度はどうでしょうか。先ほどの例文と違って、「中止」の方がしっくりきませんか?

最後にもう1つ例文を見ておきましょう。

(7) 来週予定されていたコンサートは、台風の影響で中止になりそうです。

(8) 来週予定されていたコンサートは、台風の影響でキャンセルになりそうです。

今度の場合も「中止」の方がしっくりきますね。

例文を比べると気がついた人もいると思いますが、「中止」はコンサートや試合、運動会など大きなイベントが取りやめになるときによく使われる傾向にあります。


まとめ

今回は計画していたことをやめる言葉「中止」と「キャンセル」の違いについて紹介しました。

最後に以下に違いをまとめておきます。

「中止」と「キャンセル」の違い
  1. キャンセル:予約や約束などを取り消す時は、に使われる傾向にある。
  2. 中止:コンサートや試合、運動会など大きなイベントが取りやめになるときによく使われる傾向にある。
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