日本の言葉

【日本の言葉】「行く」と「向かう」って何が違うの?

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移動を表す言葉に「行く」と「向かう」がありますね。

例えば次のような文です。

  • 今から、駅に行きます
  • 今から、駅に向かいます

どちらも、今いる場所から駅へ移動することを表す文ですが、「行く」と「向かう」の違いとは何なのでしょうか?

今回はこの2つの言葉の違いについて紹介します。

「行く」と「向かう」の違い

冒頭の例文を過去形にしてみると違いがわかりやすいと思います。

  • 父は駅に行きました
  • 父は駅に向かいました

いかがでしょうか? 何となく違いが見えてきましたか?

まず、「駅に行きました」ですが、この文を見た時に、「駅に到着した」と考えるのが自然ですよね。(「駅に行っています」という文型は、実際に駅に到着して、今そこにいるという意味を表していることから、「行きました」も「到着した」と考えるのが自然でしょう。)

一方で、「駅へ向かいました」はどうでしょうか? こちらの文は駅に到着しているかもしれませんし、駅に行く途中で道に迷ったり、事故にあって、まだ到着していないかもしれないと考えることができますよね。

つまり、「駅に行きました」は「駅に」が到着点を表すのに対し、「駅へ向かいました」は「駅に」が単なる「方向」を表しているものと考えることができます。

そのため、到着点とはなり得ず、単に方向を表す場合や「北・南・東・西」などを使う場合は「向かう」を使うのが適切です。

⭕️海賊たちはグランドラインを目指して北へ向かった。
❓海賊たちはグランドラインを目指して北へ行った。



まとめ

今回は「行く」と「向かう」の違いについて紹介しました。

最後に以下に違いをまとめておきます。

「行く」と「向かう」の違い
  1. 行く:移動先の場所が到着点であることを表す。
  2. 向かう:移動先の場所が単なる方向であることを表す。
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