「効く」と「利く」。
どちらも「きく」と読む漢字ですが、この2つにはどういった意味の違いがあるのでしょうか?
今回は紛らわしいこれらの漢字の違いについて解説していきます。
「効く」と「利く」の違い
1.「効く」が意味するもの
「効く」は「効果」や「効能」といった言葉があるように、働きや効果が現れること。期待通りの結果になることを意味します。
例えば、お腹が痛い時、正露丸などの薬を飲むと徐々に痛みがおさまりますよね。
これは薬の効果が現れているからであって、このような場合に「薬が効く」と言います。
「効く」を使った例
- 宣伝が効く。
- さっき受けたパンチが効いてきた。
2.「利く」が意味するもの
「利く」は本来の機能や能力を十分に発揮するという意味があります。
例えば「鼻がきく」という言葉がありますよね。
これは嗅覚が鋭く、においに敏感であることを表す言葉で、鼻の機能を十分に発揮していることを指すため「鼻が利く」と書きます。
「利く」を使った例①
- 機転が利く
- 気が利く
また、その他に「学割が利く」のように「利く」には〜が可能であるという意味で使われることもあります。
「利く」を使った例②
- 融通が利く
- 無理が利く
3. どちらか判別できない場合は?
「効く」と「利く」の違いは「効果」か「機能・能力」かの違いによることは、ここまででわかったと思います。
では、「ワサビがきく」はどちらの漢字を使えば良いでしょうか?
ワサビのツーンとする辛みは「効果」とも「機能」とも意味が取れますよね。
このように「効果」なのか「機能」なのか曖昧な場合はどちらの漢字を使っても間違いではありませんが、ひらがなで「きく」と書くのが無難です。
まとめ
「効く」と「利く」の違いがわかりましたか?
最後に、2つの違いについてまとめておきます。
「効く」と「利く」の違い
- 効く:働きや効果が現れること。期待通りの結果になること
- 利く:本来の機能や能力を十分に発揮すること
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