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【日本の言葉】「先祖」と「祖先」って何が違うの?

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このページでは、「先祖」と「祖先」の違いについて紹介します。

言葉だけ見ると、単に漢字をひっくり返しただけで、どちらも英単語では「ancestor」といった単語が出てくると思いますが、この2つにどういった違いがあるのでしょうか。

「先祖」と「祖先」の違い

違いを理解するために、まずは次の例文を見てみましょう。

(1) 人間の先祖は猿だ。

(2) 人間の祖先は猿だ。

さて、どっちの方がしっくりくるでしょうか? (2)と答える人がほとんどですよね。

では、次の例文はどうでしょうか?

(3) このスープの味は先祖代々から受け継いできたものだ。

(4) このスープの味は祖先代々から受け継いできたものだ。

先ほどと同様に「祖先」と「先祖」を使った例文ですが、今度は(3)の「先祖」を使った例文の方が自然ですよね。

さて、これらの例文から「先祖」と「祖先」の違いが見えてきましたか?

1. 先祖が意味するもの

「先祖」は祖先よりも意味の範囲が狭く、家系の初代や家系に属して過去の人のことを表す言葉です。

ポイントは「家系」ということです。

先ほどの「人間の祖先は猿だ。」がしっくりこなかったのは、「家系」と関係がなかったことが理由として言えます。

●先祖を使った例文

・週末、ご先祖様のお墓参りに行きます。

・お盆は霊を供養する行事です。

2. 祖先が意味するもの

「祖先」は「先祖」よりも意味の範囲が広いです。

「先祖」と同じような意味で使われることもあると言えばありますが、よく使われるのは「人間の祖先は猿だ」のように現在の進化や発展のもととなったものを表す言葉として使われることが多いです。


まとめ

今回は「先祖」と「祖先」の違いについて紹介しました。

最後に以下に違いをまとめておきます。

「先祖」と「祖先」の違い
  1. 先祖は小さい範囲で使われる。家系の初代や家系に属して過去の人のことを表すのに使うことが多い。
  2. 祖先は大きい範囲で使われる。現在の進化や発展のもととなったものを表す言葉として使われることが多い。