文型の違い

【日本語の文型】「Vたまま」と「Vながら」って何が違うの?

外国人に日本語を教えていると、文型や言葉の違いを質問されることが多々ありますが、タイトルの「Vたまま」と「Vながら」の違いもその1つです。

例えば、「立ちながらラーメンを食べる」と「立ったままラーメンを食べる」は何が違いますかというような質問です。

英語訳ではwhileを使って訳されていることが多いのですが、2つの文型には意味や使い方で違いがあります。

今回はこの2つの文型の違いを確認しましょう。

「Vたまま」と「Vながら」の違い

では早速、違いを理解するために、以下の例文を見てください。

(1) テレビをつけながら、出かけてしまった。

(2) テレビをつけたまま、出かけてしまった。

みなさんなら、どちらの文型を使いますか?

全員が(2)の「つけたまま」を使いますね。これはテレビをつけた状態で、出かけることを意味するので、自然な文ですね。

では、(1)の文はどんな文でしょうか。この文ですと、チャンネルをオンにする動作と同時に、出かけるという不可能に行為がイメージできますね。

もう一つ、例文を見ておきましょう。

(3) クリーニングのタグをつけながら、ジャケットを着ていた。

(4) クリーニングのタグをつけたまま、ジャケットを着ていた。

今度はどうでしょうか。

(4)の文はクリーニングのタグがジャケットについた状態で、着ていたという自然な文ですね。

一方で(3)はクリーニングに新たにタグをつける動作と同時に、ジャケットを着るという不自然な行為になってしまいます。

つまり、「Vたまま」と「Vながら」が表す意味は次のようになります。

「Vたまま」と「Vながら」の意味の違い
  1. 「Vたまま」はある状態が継続している中で他のことをすること。
  2. 「Vながら」は2つの動作を同時に行うこと。

例文(2)では、テレビがついているという継続性のある状態で、出かけるという行為をしていますし、例文(4)でも、クリーニングのタグがついているという状態で、ジャケットを着るという行為をしています。

このようにある状態が継続している中、他のことをする場合は「Vたまま」を使うのが普通です。


「Vたまま」と「Vながら」で使える動詞の種類は?

「〜たまま」で使える動詞は「つける」や「立つ」などのすぐに動作が完了するような動詞と一緒に使うことができます。

このすぐに動作が完了するような動詞を瞬間動詞と言います。

瞬間動詞の例
立つ / 座る / 開ける / 閉める / 死ぬ /(メガネを)かける / 着る / 鍵をかける

一方で、これら瞬間動詞は「〜ながら」には原則、接続できません。

例文を考えてみればわかると思いますが、「死にながら」や「鍵をかけながら」というような言葉は使わないですよね。

ですから、2つの文型の接続の違いとしては、使える動詞が「瞬間動詞」か、そうでないかといった違いがあります。

Vたまま」と「Vながら」の接続の違い
  1. 「〜たまま」は瞬間動詞と接続する。
  2. 「Vながら」は瞬間動詞と接続しない。

ただし、「立つ」「座る」などの一部の瞬間動詞では「ながら」に接続しても許容されてきている側面もあります。

(例)
・ちょっと座りながら話しましょう。
・立ちながら食べるラーメンはやっぱり最高だね。

まとめ

今回は「Vたまま」と「Vながら」の違いを紹介しました。

最後に2つの文型の違いを以下にまとめておきます。

まとめ
  1. 意味の違い
    「Vたまま」はある状態が継続している中で、別のことをすること。
    「Vながら」は2つの動作を同時に行うこと。
  2. 接続の違い
    「Vたまま」は瞬間動詞に接続する。
    「Vながら」は瞬間動詞以外の動詞に接続する。

外国人に日本語を教えている方は、違いを質問されたら説明してあげましょう。