「ずっと同じ状態が続いている」ことを表す表現に「〜たまま」や「〜っぱなし」といった表現がありますね。
例えば、次のような文です。
・テレビをつけたまま、寝てしまった。
・テレビをつけっぱなしで、寝てしまった。
どちらも、「テレビをつけた」という状態を継続させたまま、寝てしまったということを表す文です。
では、この2つの意味や使い方にどういった違いがあるのでしょうか。
今回は「〜たまま」と「~ぱなし」の違いについて見ていきましょう。
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「~たまま」と「~ぱなし」の違い
では、次の例文を見てください。
(1) 1時間歌ったままで、喉がそろそろ限界だよ。
(2) 1時間前から歌いっぱなしで、喉がそろそろ限界だよ。
上の文の場合、皆さんはどちらの文を使いますか。
(2)の文は特に違和感のない文ではないですね。
しかし(1)の文はどうでしょうか。こんな使い方はしないですよね。
同じような例文をもう1つ見て起きましょう。
(3) 今日は1日歩いたままで疲れた。
(4) 今日は1日歩きっぱなしで疲れた。
今度の文はいかがでしょうか。
先ほどと同様に「まま」を使った文がちょっと不自然に感じますよね。
では、冒頭の例文「テレビをつけたまま、寝てしまった」と例文(1)、(3)はどういった違いがあるのでしょうか。
実は、「〜たまま」と「〜っぱなし」は置き換え可能な場合が多いのですが、「動作によって生じた結果」が残らない場合「〜たまま」が使えなくなります。
どういうことかというと、冒頭の例文「テレビをつけたまま、寝てしまった」では、「テレビをつける」という行為により、「テレビがついた状態」が結果として残りました。そのため、「〜たまま」を使っても違和感の無い文になったことになります。
一方で、違和感のある「歌ったまま」や「歩いたまま」はどうでしょうか。
「歌う」という動作や「歩く」という動作によって何か結果が残ったでしょうか。特に何も結果は残らないですよね。
つまり、動作により結果が残らない場合に「〜たまま」の文型を使うと例文(3)、(4)のように違和感のある文になるということになります。
「動作によって生じた結果」が残らない場合、「〜たまま」は使えない。
まとめ
今回は「ずっと同じ状態が続いている」ことを表す文型「〜たまま」や「〜っぱなし」の違いについて紹介しました。
どっちが正しいか、わからない場合はその動作により結果が残るのか・残らないのかをキーポイントとして考えてみてください。