文型の違い

【日本語の文型】「~ている」と「〜ているところだ」の違い

動作や出来事が進行中であることを表す文型に「~ている」や「~ているところ」だという表現がありますね。

例えば、次のような文です。

例文

・今、料理を作っています

・今、料理を作ているところです。

一見、「どちらも同じじゃないの?」と錯覚してしまいそうになるほど似たような文型ですが、これら2つの文型には少し違いがあります。

日本語を勉強している外国人の方から、時々、質問されることがあるので今回はこの「~ている」と「~ているところだ」の違いを確認しましょう。

「~ている」と「~ているところだ」の違い

では、次の例文を比較してみましょう。

(1) 今、作っています

(2) 今、作っているところです

どちらも「作る」という行為が進行中であることを表す文なのですが、二つの違いがわかりますか?

上の文だけだと、ちょっと違いがわかりにくいのですね。

では、次の場合はどうでしょうか。

(状況:会社の上司Aが昨日、Bに資料を作るように頼みましたが、まだBから資料が出てきません。上司は不機嫌気味にBに言います。)

A:昨日、頼んで資料まだ?

(1) B:すみません、今、作っています
(2) B:すみません、今、作っているところです

今度どうでしょうか。例文は先ほどと同じものですが、今回は状況を設定してみました。

このケースの場合、多くの人が(2)の「~ているところ」を使って返事をするのではないでしょうか。

じゃあ、どうして(2)を使って答えますか?

(2)のほうが、「ちょっと待って」って気持ちが入ってるような気がするけどどうなん?

実は「~ている」も「~ているところだ」もどちらも進行を表す意味なのですが、「~ている」はただ単に動作の進行を表すのに対し、「~ているところだ」は上の例文のように「ちょっと待ってください」というニュアンスが含まれています。

ですから、(1)のような返事をされると、ムッとしてしまう上司もいるかもしれません。

上記以外にも、大事な会議の時間に遅れて状況を説明するときに「申し訳ございません、今向かっているところです。」と言ったり、料理中のお母さんが子供に「今、料理してるところよ」なんて言ったりしますよね。

どちらも「もう少し待ってください」というニュアンスが伝わってきませんか?

対応中であることを説明する大事な表現なので、日本語を学習している学生から質問があった場合はわかりやすい例文をいくつか提示して、違いをはっきりと伝えてあげましょう。


まとめ

今回は「〜ている」と「〜ているところだ」の違いについて紹介しました。

違いをまとめると以下のようになります。

板書

「~ている」はただ単に動作の進行を表すのに対し、「~ているところだ」は「ちょっと待ってください」というニュアンスが含まれる。