本来目的であった行為をする機会を利用して、別の行為を加えて行うことを表す文型に「〜ついでに」や「〜がてら」がありますね。
例文を挙げると次のようになります。
・散歩のついでに、ちょっとコンビニまで行ってきます。
・散歩がてら、ちょっとコンビニまで行ってきます。
どちらも本来の目的である「散歩」を利用して、「コンビニへ行く」という別の行為を加えています。
では、この「ついでに」と「がてら」の意味や使い方にどういった違いがあるのでしょうか。
今回はこの2つの違いについて見ていきましょう。
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「~ついでに」と「~がてら」の違い
実は2つとも意味は同じですが、使用範囲が異なります。
例えば、次のような例文ではどうでしょうか?
・Amazonで本を買うついでに、CDも買った。
・Amazonで本を買いがてら、CDも買った。
どちらも「本を買う」という主の目的に、「CDを買う」という別の目的も加えていますが、「〜がてら」を使った文は不自然ですよね?
その理由は「〜がてら」は基本的に移動を伴う行為に使われるからです。
上の例文の場合、Amazonで買う行為はインターネットを使って注文しているだけで、移動を伴いません。
そのため、「〜がてら」を使うと不自然になります。
では、次のような文はどうでしょうか?
・薬局へ薬を買いに行ったついでに、日用品も買った。
・薬局へ薬を買いに行きがてら、日用品も買った。
今度は「薬局へ行く」という移動を伴う文です。
しかし、こちらも「〜がてら」を使った文がなんだか不自然だとは思いませんか?
実は「〜がてら」は移動を伴う文に接続するだけでなく、主の目的とサブの目的が同じ場所で達成される場合は使えません。
つまり上の文は、どちらも薬局で目的が達成されるので、「〜がてら」を使うと不自然な文になります。
まとめ
今回は類似文型「〜ついでに」と「〜がてら」の違いについて紹介しました。
最後に2つの違いをまとめておきます。
- 2つとも意味は同じだが、「〜がてら」の方が使用範囲が狭い。
- 「〜がてら」は基本的に移動を伴う行為に使われる。
- 主の目的とサブの目的が同じ場所で達成される場合、「〜がてら」は使えない。