夫婦のうち、女性を表す言葉はたくさんありますね。
「妻」、「嫁」、「奥さん」、「家内」、「女房」・・・
たくさんありすぎて、どのように使い分けをしたら良いかわからないなんて人もいるのではないでしょうか?
そこで、今回はこれらの言葉の違いや使い分けについて解説していきます。
「嫁」と「主人」と「旦那」の違い
1. 「妻」の意味
「妻」は結婚した男女のうちの女性を表す言葉です。
最も一般的に使われる呼称で、ほとんどの場面で使えます。
ただし、聞き手のパートナーや第三者のパートナーを話題にするときは後述する「奥さん」を使います。
また、「妻」は公的な場面でも使われます。
例えば市役所や会社の書類などで続柄を記載する際に「妻」と書きますが、「嫁」や「家内」は使うことができませんよね。
2. 「嫁」の意味
「嫁」は「うちの嫁が実は・・・」のようにパートナーの女性を指す言葉として使っている人が多いですが、本来は息子の配偶者を指す言葉です。
「うちに良(よ)い女(め)が来た」と話していたことから、「嫁いで来た息子の配偶者」のことを「よめ」と呼ぶようになったと言われています。
ですので、本来は夫が使う言葉でなく、夫の親が使うのが正しいです。
ちなみに、「嫁」の反義語は「婿」です。
3. 「奥さん」の意味
「奥さん」は、「奥様」のくだけた言い方で、他人の妻を呼ぶときに使います。
そのため、「俺の奥さんがさぁ・・・」のように自分の妻について言うときは使えません。
4. 「女房」の意味
「女房」は親しい間柄の人に自分の妻のことを言うとき や 親しい間柄の人の配偶者について話す場合に使う言葉です。
ただし、後者の場合、聞き手のパートナーには使わず、その場にいない第三者のパートナーを話題にするときに使います。
「女房」とは元々は「宮中使用人の女性部屋」を指す言葉で、それが転じて「女性使用人」指すようになり、「自分の妻を指す」言葉として変化して来ました。
そういった背景から、「うちの女房が・・・」と言うと、「うちの使用人が・・・」のようなニュアンスになるので、あまり好ましくない表現でもあります。
亭主関白が多かった昔の名残もひょっとするとあるかもしれません。
なので、最近の若い人は使わないですよね。
5. 「家内」の意味
「家内」は「家の中」や「家族」といった意味もありますが、一般的には目上の相手、親しい間柄にない相手に、自分の妻を謙遜して呼ぶ呼び方です。
「女房」と同様に最近の若い人は使わないですよね。
これは「家内」が元々「家の中にいる人」という意味を指していたためです。
昔は男性は外で働き、女性は家で専業主婦をするのが当たり前の時代は、女性はいつも家の中にいたため、「妻」のことを「家内」と呼ぶようになったと言われています。
しかし、今は女性も社会に進出し活躍しているため、この呼び方は時代にあっていないと言えるでしょう。
まとめ
「妻」と「嫁」と「奥さん」と「女房」と「家内」の違いがわかりましたか?
最後に、これらの違いについてまとめておきます。
- 妻:自分の妻について述べるときに使う。最も一般的。公的な場面で使われる。
- 嫁:本来の意味は息子の配偶者のこと。
- 奥さん:他人の妻を呼ぶときに使う。
- 女房:親しい間柄の人に自分の妻のことを言うとき、親しい間柄の人の配偶者について話す場合に使う。古い言い方。
- 家内:目上の相手、親しい間柄にない相手に、自分の妻を謙遜して呼ぶ呼び方。古い言い方。
「女房」、「家内」は時代遅れの言葉なので、基本的には「妻」、「嫁」、「奥さん」を使うと良いと思います。
自分の男性パートナーについて述べるのであれば「妻」、相手または第三者のパートナーについて述べるのであれば「奥さん」、息子のパートナーについて述べるのであれば「嫁」を使うとよいでしょう。
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