敬語

【日本の言葉】敬語って分類すると5種類あるの知ってた?

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知らない人と話す時や、ビジネス、駅のアナウンスなど普段の生活の中で敬語が多く使われていますが、実は敬語って細かく分類すると5種類もあるのを知っていましたか?

今回は日本の言葉「敬語」について紹介します。

以前まで、敬語は3種類だった

皆さんが知っている敬語は何でしょうか?

おそらく多くの「尊敬語」と「謙譲語」と「丁寧語」の3種類ではないでしょうか?

私が子供の頃も、この3種類だけを学校で勉強しました。

しかし、2007年に文化審議会国語分科会が「敬語の指針」の答申を提出し、5種類に分けられるようになりました。

文化審議会とは・・・
文部科学大臣および文化庁長官の諮問に応じて、国語や著作権、その他文化について調査・審議し、政府に建議する機関。文化財の指定と保護、文化功労者の選定などを行う。平成13年(2001)に国語審議会・著作権審議会・文化財保護審議会・文化功労者選考審査会を統合して成立。

出典:コトバンク



5種類の敬語の名前と働き

現在の敬語は「尊敬語」、「謙譲語1」、「謙譲語2」、「丁寧語」、「美化語」の5種類に分類されます。

それでは、それぞれの働きを簡単に紹介します。

尊敬語

尊敬語は相手や話題の人物の行動、もの、状態をたてる働きがあります。

ですから、文の主語は相手や話題の人物になります。

例文

(1) 先生は昨晩、何時にお休みになりましたか

(2) ご結婚していらっしゃいますか

謙譲語1

謙譲語1は自分から相手または話題の人物のために起こした行動を謙譲することで相手をたてる働きがあります。

ですから、相手や話題の人物のために何か行動を起こしますから、文の主語は”私”になります。

例文

(1) 部長、私が鞄をお持ちします

(2) 資料のBについて、私がご説明します。

上の例文で「お持ちします」を「お持ちいたします」と言ったり、「ご説明します」を「ご説明いたします」と言う人も多いと思いますが、それらはどちらも2重敬語と呼ばれるもので、本来の文法のルールで考えると間違いです。

しかし、2つ敬語を使うと、より丁寧に聞こえる感じがしますし、使う人も増えてきているので、最近では許容されるものとして扱われつつあります。

謙譲語2

謙譲語2は自分の行動を相手に対して堅く改まって述べる働きがあります。

例えば、自己紹介の「〜から参りました。」や「〜と申します」が謙譲語2に該当します。

文の主語は謙譲語1と同様に”私”になります。

例文

(1) 本日は大阪から参りました

(2) ジョンと申します

丁寧語

丁寧語は話や文章の相手に対して丁寧に述べる働きがあります。

「です」、「ます」の表現が「丁寧語」に該当します。

例文

(1) 夏休みに、アメリカに行こうと思っています

(2) これは父にもらった時計です

美化語

美化語はものや物事を美化して述べる働きがあります。

例えば、天気を「お天気」と行ったり、弁当を「お弁当」という言い方です。

美化語の例
「お」のつく言葉 「ご」のつく言葉
お電話、お写真、お返事、お食事、お手紙、お気持ち、お名前、お金、お礼、お土産、お弁当、お風呂、お荷物、お飲み物、お菓子、お祝い、お祈り、お見舞い、お品物、お手洗い、お化粧 ご家族、ご両親、ご住所、ご印鑑、ご予算、ご本人、ご入学、ご結婚、ご関係、ご出発、ご登録、ご署名、ご計画、ご健康、ご無理、ご入金、ご遠慮、ご紹介、ご報告、ご親切、ご恩

まとめ

今回は、敬語の5つの種類と働きを紹介しました。

最後にまとめると次のようになります。

板書
敬語の種類 働き
尊敬語 相手や話題の人物の行動、もの、状態をたてる
謙譲語1 自分から相手または話題の人物のために起こした行動を謙譲することで相手をたてる
謙譲語2 は自分の行動を相手に対して堅く改まって述べる
丁寧語 丁寧語は話や文章の相手に対して丁寧に述べる
美化語 美化語はものや物事を美化して述べる