みんなの日本語

【日本語の教え方】みんなの日本語 第2課

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このページでは、日本語の教科書「みんなの日本語」を使って外国人に日本語を教える方法を紹介するよ。
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学習する文型一覧
  1. これ/それ/あれは〜です
  2. 〜は〜ですか、〜ですか
  3. 〜の〜(内容)
  4. 〜の〜(持ち主)
  5. 〜は〜のです
  6. この/その/あの〜は〜のです

第2課の目標

まず、教え方を確認する前に第2課の目標を理解しておこう。
Can-Do
  1. 物を指して、それが何か聞ける。
  2. 物の持ち主が言える。
この課の目標が理解できたかな?第2課の文型は指示語(こそあど)を使ったものが中心だね!



文型1:これ/それ/あれは〜です

準備物:場所カード
導入方法:「ここ / そこ / あそこ」を説明してから、WBに場所カードを貼ったり、学生に持たせる。そして、場所カードを指して導入する。

導入方法

1. これ / それ / あれ

T:(本を持って)これ
T:(生徒の本を指して)それ
T:(時計を指して)あれ

上記を繰り返して、Sに意味を推測させる。

T:(生徒の本を指して、?カードを見せる)
S:これ
T:(Tのペンを見せて、?カードを見せる)
S:それ
T:(時計を指して、?カードを見せる)
S:あれ

「これ」、「それ」、「あれ」がきちんと言えるまで繰り返していく。

板書

これ

それ

あれ

2. これ / それ / あれは〜です

レアリアや絵カードを見せて、導入する。

T:(本を見せて)これは本です。
T:(Sの持っているものを指して)それは鉛筆です。
T:(遠くにある時計を指して)あれは時計です。

何度か繰り返したのち、Sに発話を促す。

T:(S1の近くにある物を指して)S1さん?
S1:これは消しゴムです。

T:(本を見せて)S1さん?
S1:それは本です。

T:(遠くにある時計を指して)S1さん?
S1:あれは時計です。

板書

これは けしごむです。

それは ほんです。

あれは とけいです。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B1)

展開:これは〜ですか / はい、〜です

T:(?カードを見せながら)これは本ですか?
S:はい、これは本です。
T:はい、本です。
S:はい、本です。

T:(?カードを見せながら)これは鉛筆ですか?
S:はい、鉛筆です。

T:これは辞書ですか。
S:いいえ、辞書じゃありません。
T:いいえ、辞書じゃありません。雑誌です。

板書

これは じしょですか。
・・・はい、じしょです。
・・・いいえ、じしょじゃありません。ほんです。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B2)

展開2:はい、そうです。

T:これはシャープペンシルですか。
S:はい、シャープ・・・ペンシルです。
T:これはじしょですか。
S:はい、辞書です。
T:これは時計ですか。
S:はい、時計です。

板書

これは○○ですか。
・・・はい、シャープペンシルです。
・・・はい、じしょです。
・・・はい、時計です。
=はい、そうです。

T:はい、辞書です。はい、辞書です。はい、時計です。
T:はい、そうです。

T:S1さん、(?カードを見せて)私に
S1:これは本ですか。
T:はい、そうです。

T:S2さん、(?カードを見せて)私に
S1:これは辞書ですか。
T:はい、そうです。

T:S3さん、これはシャープペンシルですか。
S3:はい、そうです。

展開3:何

T:(ノートにブックカバーをかけて)これは本ですか?
S:はい、そうです。
T:いいえ、本じゃありません。
S:???

T:これは教科書ですか?
S:はい、教科書です。
T:いいえ、教科書じゃありません。
T:これは(?カードを見せながら)何ですか?
T:(ブックカバーをとって)ノートです。

T:(シャープペンシルを見せながら)これは鉛筆じゃありません。これはペンじゃありません。これは(?カードを見せながら)何ですか?
S:それはシャープペンシルです。
T:シャープペンシルです。

板書

これは なんですか。
・・・シャープペンシルです。

もう少し実際のコミュニケーションで使われるような場面や状況を設定したい場合は、例えば学習者の国の料理や日本の料理で学習者が知らなさそうなものを見せて「これは何ですか?」と尋ねると良い。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B3/C1)

文型2:〜は〜ですか、〜ですか

準備物:ひらがな・カタカナカード、数字カードなど
導入方法:2つの似たようなものを見せて質問し、導入する。

導入方法

T:(カタカナの「シ」のカードを見せて)これは「シ」ですか?「ツ」ですか。
S:「ツ」です。
T:(ひらがなの「わ」のカードを見せて)これは「わ」ですか?「れ」ですか。
S:「わ」です。

T:(ひらがなの「ソ」のカードを渡して)S1さん、ソ?ン?S2さんに。
S1:S2さん、これは「ソ」ですか?「ン」ですか。
S2:「ソ」です。

同じようにカードを渡して、練習する。

問題例

・「ら」と「5」
・「フ」と「ワ」
・「ね」と「わ」
・「め」と「ぬ」
・「1」と「7」

板書

これは「ソ」ですか。「ン」ですか。
・・・「ソ」です。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B4)


文型3:〜の〜(内容)

準備物:雑誌や本
練習問題:雑誌を見せて、どんな雑誌かを尋ね導入する。

導入方法

T:これは何ですか?
S:雑誌です。
T:(表紙の車を指して)何ですか?
S:車です。
T:これは雑誌です。車です。これは車の雑誌です。

T:これは何ですか?
S:コンピューターです。
T:(表紙のコンピューターを指して)何ですか?
S:コンピューターです。
T:これは雑誌です。コンピューターです。これはコンピューターの雑誌です。

T:(みんなの日本語を見せて)これは何ですか?
S:本です。
T:本です。日本語ですか?英語ですか?
S:日本語です。
T:これは本です。日本語です。これは?
S:日本語の本です。

板書

これは にほんごの ほんです。

【英語で補足】
The particle “の” is used to connect two nouns. When you explain what the thing is about, the particle “の” is used.

練習

●文作り:色々な本を見せて、文を作らせる

展開:何の〜

T:(表紙を隠した雑誌を見せて)これは雑誌です。車の雑誌ですか、コンピューターの雑誌ですか。(?カードを見せながら)何の雑誌ですか?
T:(?を取って)カメラの雑誌です。

T:(表紙を隠した本を見せて)これは本です。日本語の本ですか?英語の本ですか?(?カードを見せながら)何の本ですか?
T:(?を取って)S1さん?
S 1:日本語の本です。

板書

なんの ほんですか。
・・・にほんごの ほんです。

【英語で補足】
When you ask what the thing is about, the interrogative “なん” is used.

練習

●教科書の問題を使って練習する(B2/C2)

できるだけ、見たことがないようなものを使うと実用的で良い。

例:ICカード、スーパーのカード、診察券など

文型4:〜の〜(持ち主)

準備物:教科書やカバン、ペンなど
導入練習:持ち物を見せて、導入する

T:(教科書を見せて)これは何ですか?
S:教科書です。
T:そうですね。(名前を指して)何ですか?
S:ジョン
T:はい、私の名前です。
T:これは私の教科書です。

T:(S1の鞄を指して)これは何ですか?
S:鞄です。
T:誰ですか。
S:S1さんです。
T:これはS1さんの鞄です。

T:(S2のペンを指して)それは何ですか?
S:ペンです。
T:誰ですか?
S:S2さんです。
T:そうですね。S1さん、これは?
S1:これはS2さんのペンです。

板書

これは S2さんの ペンです。

【英語で補足】
When you explain who the thing belongs to, the particle “の” is used.

展開:だれの

T:(教科書を見せて)これは私の教科書です。
T:(他の教科書を見せて)これは私の教科書じゃありません。
T:S1さんの教科書ですか?
S1:いいえ。
T:S2さんの教科書ですか。
S2:いいえ。
T:う〜ん。(?カードを見せて)誰の教科書ですか。
T:(名前を見せて)
S:田中先生の教科書です。

板書

だれの きょうかしょ ですか。
・・・たなかせんせいの きょうかしょです。

【英語で補足】
When you ask who the thing belongs to, the interrogative “だれの” is used.

練習

●教科書の問題を使って練習する(B6)

文型5:〜は〜のです

準備物:レアリア
導入練習:「N1のN2」の文型を復習し、N2を省略して良いことを伝える。

「N1のN2」のN2が明らかな場合、N2を省略する言い方。

導入方法

T:これは誰のペンですか?
S:S1さんのペンです。
T:S1さんのペンです。OKです。
T:S1さんのです。OKです。

板書

S1さんの ペンです。

T:これはの誰の鞄ですか。
S:S2さんの鞄です。
T:S2さんの鞄です。OKです。
T:S2さんのです。OKです。

板書

S2さんの かばんです。

T:これは誰の消しゴムですか。
S:S3さんのです。

T:(ボールペンを渡して)S1さん、S2さんに?
S1:これは誰のボールペンですか。
S2:S3さんのです。

板書

だれの ボールペンですか。

T:誰のボールペンですか。OKです。
T:誰のですか。OKです。

T:(辞書を渡して)S2さん、S3さんに。
S2:これは誰のですか。
S3:S1さんのです。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B7)

文型6:この/その/あの〜は〜のです

準備物:レアリア(ペン、本など)
導入練習:ペンや本などを見せ、「この/その/あの」を紹介し、それから誰の所有物であるかを確認し導入する。

T:(目の前に鉛筆や本を並べて、それを指差しながら)これ、これ、これ・・・。
T:(鉛筆を指して)この鉛筆、(本を指して)この本。

T:(生徒の鞄や消しゴムなどを指して)それ、それ、それ・・・。
T:(鞄を指して)その鞄、(消しゴムを指して)その消しゴム。

T:(遠い場所にある物を指して)あれ、あれ、あれ・・・。
T:(時計を指して)あの時計、(辞書を指して)あの辞書。

T:(鉛筆を持って)これは私の鉛筆です。この鉛筆は私のです。
T:これは私の本です。この本は私のです。
T:(生徒が持っている本を指して)S1さん?
S1:これは私の本です。この本は私のです。

板書

この えんぴつは わたしの です。

同様に他のSにも質問する。「その」、「あの」も同じ方法で導入する。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B8/C3)