みんなの日本語

【日本語の教え方】みんなの日本語 第7課

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このページでは、日本語の教科書「みんなの日本語」を使って外国人に日本語を教える方法を紹介するよ。
学習する文型一覧
  1. <道具・手段>で〜ます
  2. <言語>で〜ます
  3. 〜は<言語>で〜です
  4. わたしは<人>に<物>をあげます
  5. わたしは<人>に<物>をもらいました
  6. もう〜ました / いいえ、まだです。

第7課の目標

まず、教え方を確認する前に第7課の目標を理解しておこう。
Can-Do

1. 日本語で何を言うかわらかない物の名前や表現が尋ねられる。

2. 物の授受についての事実が伝えられる。

この課の目標が理解できたかな?第7課では助詞「で」を使った文型と物の授受が登場するよ!



文型1:<道具・手段>で〜ます

準備物:道具の絵カード
導入方法:絵カードとジェスチャーで導入する。

導入方法

T:(食べますの絵を見せて)これは何ですか。
S:食べます。
T:じゃあ、これは何ですか。
S:箸です。
T:そうですね。私は箸でご飯を食べます。

T:これは何ですか。
S:フォークです。
T:じゃあ、これは?
S:ケーキです。
T:はい、私はフォークでケーキを食べます。

T:これは何ですか?
S:寿司です。
T:じゃあ、これは?
S:手です。
T:S1さん?
S1:私は手で寿司を食べます。
T:いいですね。

板書

わたしは てで すしを たべます。

T:じゃあ、これは何ですか?
S:パソコンです。
T:これは?
S:映画です。
T:S2さん?
S2:パソコンで映画を見ます。

練習

●文作り

T:はし・ご飯・食べます。

  • パソコン・映画・見ます
  • ハサミ・紙・切ります
  • 手・ご飯・食べます
  • スプーン・カレー・食べます
  • ナイフ・パン
  • ボールペン・手紙・書きます
  • スマホ・音楽・聴きます。

※動詞は言わず、考えさせる練習も効果的です。

●教科書の問題を使って練習する(B1)

展開:何で〜ますか

T:S1さんは箸でご飯を食べますか。
S1:いいえ。
T:手でご飯を食べますか?
S1:いいえ。
T:じゃあ、(?カードを見せて)何でご飯を食べますか?
S:スプーンとフォークで食べます。

他のSにも質問する。

板書

なんで ごはんを たべますか。
・・・スプーンとフォークでたべます。

この教科書では「なんで」を使って尋ねているが、「なにで」を使って尋ねる人もいる。

文型2:<言語>で〜ます

準備物:手紙やレポートなど
導入方法:英語や日本語で書かれた手紙やレポートを見せて導入する。

T:(WBに「ありがとう」と書いて)読んでください。
S:ありがとう。
T:そうですね。これは日本語ですね。
S:はい。
T:じゃあ、みなさんの国の「ありがとう」をWBに書いてください。
S:(それぞれ書く)

板書

ありがとう
Thank you
谢谢
Salamat po
Terima Kasih

T:みなさんは「ありがとう」を書きました。
S:はい。
T:「Thank you」は日本語ですか。
S:いいえ、英語です。
T:「谢谢」は日本語ですか。
S:いいえ、中国語です。

他のSにも質問し「〜語」という言い方を確認する。

T:じゃあ、これを見てください。私は昨日、手紙を書きました。英語ですか?
S:いいえ、日本語です。
T:そうですね。私は日本語で手紙を書きました。

T:私はレポートを書きました。これです。何語ですか?
S:日本語です。
T:はい、私は日本語でレポートを書きました。

T:S1さんは? 手紙を書きます。日本語、英語、中国語?
S1:私は中国語で手紙を書きます。

他のSにも質問する。

板書

にほんごで レポートを かきました。

languageで:in language

文型3:<言語>で〜ます

準備物:各国の言葉の単語・表現カード
導入方法:単語・表現カードを見せて、導入する。

T:(「ありがとう」のカードを見せて)読んでください。
S:Thank you
T:日本語は何ですか?
S:ありがとう
T:そうですね。「Thank you」は日本語で「ありがとう」です。

T:じゃあ、これを読んでください。
S:Your welcome
T:日本語は何ですか?
S:どういたしまして。
T:そうですね。「Your welcome」は日本語で「どういたしまして」です。

板書

“Thank you”は にほんごで 「ありがとう」です。

練習

●Q&A

T:これは日本語で何ですか。
S:椅子です。

T:See you tomorrowは日本語で何ですか?
S:また、明日。

●教科書の問題を使って練習する(B2/C1)



文型4:わたしは<人>に<物>をあげます

準備物:プレゼント
導入方法:プレゼントを渡しながら、導入する。

T:これは何ですか。
S:プレゼントです。
T:そうですね。S1さんこれ、プレゼントです。どうぞ。
S1:ありがとうございます。
T:私はプレゼントをS1さんにあげました。

他のSにも「あげます」と言いながらプレゼントをあげる。

T:(何度か繰り返した後に)S1さん、S2さんに
S1:S2さん、プレゼントです。
S2:ありがとう。
T:S1さん、何をしましたか?
S1:S2さんにプレゼントをあげました。

板書

わたしは S1さんに プレゼントを あげました。

練習

●文作り

T:母、プレゼント
S:母にプレゼントをあげます。

【人物】
父、母、友達

【物】
プレゼント、花、本、ネクタイ、時計

展開1:教えます / かけます / 貸します

【教えます】
T:(授業風景の写真を見せて)これは誰ですか。
S:先生です。
T:じゃあ、これは?
S:学生です。
T:そうですね。先生は何をしますか。
S:日本語を教えます。
T:そうですね。日本語を教えます。(学生を指して)学生に日本語を教えます。

板書

がくせいに にほんごを おしえます。

【電話をかけます】
T:これは何ですか?
S:スマホです。
T:そうですね。(電話をかけるふりをして)何ですか?
S:電話をかけます。
T:はい、電話をかけます。プルルルル〜。S1さん?
S1:あ、はい!
T:私は何をしましたか?
S:電話をかけました。
T:(S1さんを指して)誰ですか。
S:S1さんです。
T:私は?
S:S1さんに電話をかけました。

板書

S1さんに でんわを かけました。

[貸します] T:(物を貸す絵を見せて)山田さんと佐藤さんです。これは何ですか?
S:消しゴムです。
T:そうですね。消しゴムです。
T:山田さんは消しゴムを何をしますか。
S:消しゴムを貸します。
T:誰ですか。
S:佐藤さんです。
T:山田さんは?
S:山田さんは佐藤さんに消しゴムを貸します。

板書

やまださんは さとうさんに けしゴムを かします。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B3)

展開2:だれに〜ますか

準備物:くじ引き
導入方法:くじには「〇〇さんにプレゼントをあげます」や「消しゴムを貸します。」などを書いておき、生徒は引いたくじにしたがって、行動する。そして教師が誰にその行為をしたのか尋ね導入する。

T:S1さん、どうぞ。
S:(くじを引く)
T:それはタスクです。
S1:S2さん、プレゼントです。どうぞ。
T:S1さんは誰にプレゼントをあげましたか。
S:S2さんにあげました。

板書

だれに プレゼントを あげましたか。
・・・S1さんに あげました。

他の導入例

T:S1さんは毎年、クリスマスにプレゼントをあげますか。
S:はい、あげます。
T(?カードを見せながら)誰にプレゼントをあげますか。
S:ガールフレンドにあげます。
T:ガールフレンドは日本語で「彼女」です。

文型5:わたしは<人>に<物>をもらいました

準備物:プレゼント
導入方法:プレゼントを渡しながら、導入する。

T:じゃあ、もう一度。これは何ですか。
S:プレゼントです。
T:そうですね。S1さん、プレゼントです。どうぞ。
S1:ありがとうございます。
T:私は何をしましたか。
S:S1さんにプレゼントをあげました。
T:そうですね。S1さんは何をしましたか。
S:せんせい・・・に、プレゼントをもらいました。
T:せんせいにプレゼントをもらいました。

板書

(S1さんは せんせいに プレゼントを もらいました。 

「もらう」場合は助詞は「に」または「から」を使うことができるが、学校や会社などの機関からもらう場合「から」しか使用できない。

展開1:習います / 借ります

【教えます】
T:じゃあ、もう一度(授業風景の写真を見せて)これは誰ですか。
S:先生です。
T:じゃあ、これは?
S:学生です。
T:そうですね。先生は何をしますか。
S:日本語を教えます。
T:そうですね。じゃあ、学生は何をしますか。
S:日本語を習います。
T:(先生を指して)誰ですか?
S;先生です。
S2:先生に日本語を習います。

板書

せんせいに にほんごを ならいます。

[貸します] T:(物を貸す絵を見せて)山田さんと佐藤さんです。これは何ですか?
S:消しゴムです。
T:そうですね。消しゴムです。
T:山田さんは消しゴムを何をしますか。
S:消しゴムを貸します。
T:誰ですか。
S:佐藤さんです。
T:山田さんは?
S:山田さんは佐藤さんに消しゴムを貸します。
T:じゃあ、佐藤さんは?
S:山田さんに消しゴムを借ります。

板書

さとうさんは やまださんに けしゴムを かります。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B4)

文型6:もう〜ました / いいえ、まだです。

準備物:特になし。事前に「もう」や「まだ」などは導入しておく。
導入方法:すでに完了している行為や物事を取り上げ、導入する。

T:今、教科書は第何課ですか。
S:7課です。
T:そうですね。6課は終わりましたか?
S:はい。
T:6課はもう勉強しました。

T:先週、みなさんは京都へ行きましたね。
S:はい。
T:みなさんはもう京都へ行きました。

T:(映画のパンフレットを見せて)これは何ですか?
S:○○です。
T:そうですね。もう見ましたか?
S1:はい、見ました。
T:はい、もう見ました。
T:S2さんはもう見ましたか?
S2:いいえ、見ません。
T:いいえ、まだです。

板書

もう このえいがを みましたか。
・・・はい、もう みました。
・・・いいえ、まだです。

練習

●教科書の問題を使って練習する(B7/C3)

追加練習(宿題)

文法の復習や練習に以下のテキストを使用する。

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