形容詞

【い形容詞】日本語学習者がよく間違う「多い」の誤用例とその原因

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日本語の初級で「い形容詞」が登場しますが、その中でも「多い」はよく学習者が間違って使う単語の1つです。

そこで、このページでは「多い」の誤用例や誤用が起こる原因などを紹介します。

よくある誤用例

次の例文を見てください。これらは日本語学習者がよくする間違いです。

  • トムさんは多い友達がいる。
  • 公園に多い人がいます。

日本人からすると、これらの文は不自然な文ですよね。

本来なら、次のような文を使うはずです。

  • トムさんは友達が多いです。
  • 公園には人がたくさんいます。

では、何故このような間違いをするのでしょうか。


学習者が「多い」の使い方を間違える理由

“red car”や”spicy food”などは「赤い車」や「辛い食べ物」のように「形容詞 + 名詞」で訳すことができますよね。

そのため、同じように”many friends”や”many people”も「多い友達」や「多い人」のように訳してしまう学生が多いようです。

しかし、「多い」は他の形容詞と違って、名詞を直接修飾することはできないので、い形容詞を指導する際は注意が必要です。

「多い」は名詞を直接修飾できない。

誤用例
❌多い車
❌多い人

「多い」と同じように名詞を直接修飾できない形容詞

実は「多い」の他にも名詞を直接修飾できない形容詞があります。

1つは「多い」の反義語の「少ない」ですね。

その他に「近い」と「遠い」があります。

例文を考えて見るとわかりやすいと思いますが、「近いスーパーに行く」、「遠い会社に勤めている」などと言うと不自然で「近くのスーパーに行く」や「遠くの会社に勤めている」と言ったほうが自然です。

このように「い形容詞」の中には直接名詞を修飾できない物が存在し、しかもどれも初級の前半に登場する単語なので、学習者が間違って使わないように教師は注意しなければいけません。

直接名詞を修飾できない「い形容詞」

多い、少ない、近い、遠い

最後に

今回は学習者がよく使い方を間違える形容詞「多い」について紹介しました。

日本語教師の方は、形容詞を教える際に注意してください。

また、学習者から質問された時に答えられるように準備しておきましょう。

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