この記事では、初級日本語で登場する並列助詞について紹介しています。
そもそも格助詞って何?
並列助詞とは、二つ以上の言葉を対等な関係でつないで並べるために使われる助詞のことで、具体例をあげると、次のようなものです。
昼ごはんはカツ丼と味噌汁を食べた。
並列助詞のほとんどは格助詞やその他の助詞から転用したものです。
そして、初級の日本語では次の並列助詞が登場します。
と / や / か
それでは、それぞれの並列助詞についてどういった働きを持っているのか紹介していきます。
並列助詞「と」
初級で最初に登場する並列助詞は「と」ですね。
「と」は述べたい要素を全て列挙する際に使う並列助詞です。
例えば、先ほどの例文「昼ごはんはカツ丼と味噌汁を食べた。」は昼ごはんに食べたものは「カツ丼」、「味噌汁」で他に「ラーメン」や「サラダ」といったものは食べていないということを表します。
並列助詞「と」を使った例文
・昨日はビールとワインを飲んだ。
・土曜日と日曜日は休みです。
・毎週、水曜日と土曜日はジムに行きます。
・12時と3時には休憩時間があります。
・キムさんとジョンさんとジェームスさんが後で来ます。
並列助詞「や」
並列助詞「と」に似た助詞として「や」があります。
例えば、次のような文です。
昨日はみんなで、買い物やカラオケをした。
これは昨日したことは「買い物」、「カラオケ」の2つだけではなく、他にもあるということを意味します。
「と」のように全て列挙するのではなく、代表的な要素を2、3取り上げていう時に使います。
並列助詞「や」を使った例文
・週末は家族で、ゲームや買い物をした。
・パーティーでは、ジェシカさんやロベルトさんに会った。
・ジェットコースーや急流すべりなど、ハラハラする乗り物が好きです。
並列助詞「や」は「など」と一緒に使い「〜や〜など」と言うことが多いです。この「など」は「他にもあるんだよ」ということを明示するもので、あっても無くても意味は同じです。
並列助詞「か」
最後に、並列助詞「か」ですが、これは挙げたものの中から、該当するものを選ぶ時に使います。
例えば、次のような文です。
今晩、カレーか肉じゃが、どっちがいい?
これは「カレー」、「肉じゃが」の2つの選択肢を与えて、どちらが良いのか選ばせています。
このような場合に並列助詞「か」が使われます。
並列助詞「か」を使った例文
・もうすぐ彼氏の誕生日なんだけど、鞄か財布かどっちがいいと思う?
・料理は肉か魚か、どちらになさいますか。
・明日か明後日に「好きだ」と伝えよう。
最後に
今回は初級の日本語に登場する並列助詞についてのまとめでした。
どれも基本的なものばかりだったので、それほど難しくはなかったのではないでしょうか。
最後に3つの違いについてまとめておきます。
- と:述べたい要素を全て列挙する際に使う。
- や:代表的な要素を2、3取り上げていう時に使う。
- か:挙げたものの中から、該当するものを選択したり、させたりする時に使う。