「〜するといつも」という意味を持つ文型に「〜たびに」、「〜つけて」の2つがありますね。
例文を挙げると次のようになります。
・この写真を見るたびに、昔家族で旅行したことを思い出す。
・この写真を見るにつけ、昔家族で旅行したことを思い出す。
どちらも「写真を見ると、いつも家族と旅行したことを思い出す」という意味ですね。
では、この「〜たびに」と「〜つけて」にはどういった違いがあるのでしょうか。
今回はこの2つの違いについて見ていきましょう。
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「~たびに」と「~つけて」の違い
二つの意味はかなり似ていて、置き換え可能なことも多いですが、必ずしも置き換えることができるというわけではありません。
例えば、次のような文はどうでしょうか?
○ 出張のたびにお土産を買わなければならないのは、面倒だ。
? 出張のにつけお土産を買わなければならないのは、面倒だ。
なんだか「〜につけ」を使った文に違和感を感じませんか?
実際、この例の場合「〜につけ」は使えません。
理由は、「〜につけ」の特徴として、「後文には自然に起こる心の状態がくる」という決まりがあるからです。
「お土産を買う」は心の状態とは関係がないですよね。
一方で、冒頭の「写真を見るにつけ、家族で旅行したことを思い出す。」は自然に起こる心の状態を表しているため、不自然に感じなかったということになります。
以上のことから、「〜につけ」の使用範囲は「〜たびに」と比べると限定されることがわかると思います。
まとめ
今回は類似文型「〜たびに」と「〜につけ」の違いについて紹介しました。
最後に2つの違いをまとめておきます。
「〜たびに」と「〜につけ」の違い
- 「〜につけ」の後には自然に起こる心の状態がくる
- 「〜につけ」は「〜たびに」よりも使用範囲が狭い
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